診療台で使用する水について
[2014年03月05日]
こんばんは。院長小北です。
今日は当院のオペ室の歯科治療ユニット(診療台)について説明します。
当院のオペ室にはドイツのKaVo社の診療台を導入しています。ドイツ製の診療台は日本製の物と比べて非常に高価ですが、使用するドクターやスタッフ、治療を受けられる患者様にも多数のメリットがあります。
その中でも重要なことが、患者様がうがいをしたりすすいだり、治療の際に使用する水です。
インプラントなどの手術を行う際は、器具の滅菌はもちろんですが、そのときに使用する水が汚れていると感染に繋がる可能性があります。
KaVo社の診療台には水消毒システムが採用されており、水を給水する管を消毒して常にきれいな水が供給されています。他社で現在発売されている多くの診療台はこのシステムが装備されていることはほとんどありません。
中村健太郎先生の ”一般臨床家のためのスタンダードプリコーション” に水消毒システムについて詳しく書かれていましたので、一部抜粋させて頂きます。
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一般的な歯科治療ユニット内に行きわたる水には1mlあたり11000バクテリア群体(コロニー)にまで達するものがあると報告されている。これは、飲料水の規格数値(1mlあたり100バクテリア群体を超えないこと)と比較すると、異常に高い数値であり、治療ユニット内の水は細菌の巣窟と化していることがわかる。
いかに専用の手術室を完備し、手術着をまとい、開腹手術さながらの滅菌を施しても、たとえコップによる含嗽でさえ、ひとたび歯科治療ユニットの給水を用いると、口腔内は汚染されてしまい、滅菌が無意味になってしまう。
このシステム(KaVoの水消毒システム)は、6%過酸化水素水を用いた継続的消毒システム(300ppm過酸化水素水)で、ユニット内のバクテリアの繁殖を阻止するだけでなく、コップ給水、シリンジ、エアー回路、モーター回路などの口腔内に噴射する空気、水を消毒することを目的としている。 これにより、ユニット内のバクテリアは、最大で8~9バクテリアコロニーと抑制され、通常ではバクテリアが存在していない環境がつくられる。
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滅菌や消毒は患者様からは見えることのないわからない部分です。
当クリニックではこの見えない部分に設備投資をして、より安全でクリーンな院内環境を作っていく努力をしています。
本日も患者様からお気遣いを頂きました。
診療後にスタッフみんなでおいしく頂きました☆
ありがとうございました!
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